宮信明セレクション落語会2022ラインナップ
お馴染み、気鋭の落語研究・宮信明先生が「間違いなく面白い!」と太鼓判を押す注目の若手による人気シリーズ落語会。今年も3回開催!全出演者による爆笑トークコーナーも好評。どうぞご期待ください!
こんな生きづらい時代だからこそ、なにも考えずに、落語でも聴いて笑ってみませんか?
「Laughter is the best medicine」という古い英語の諺があります。「笑いは最良の薬」。また、『旧約聖書』の「箴言(Proverbs)」17章22にある「A merry heart doeth good like a medicine: but a broken spirit drieth the bones」という言葉も有名ですね。翻訳すると「心の楽しみは良い薬である。魂の憂いは骨をも枯らす」といったところでしょうか。とはいえ、笑いが健康に良い、あるいは病気を治すという研究成果が発表されるようになってきたのは、ここ数十年のことで、それほど古い話ではありません。その先駆けとなったのは、ノーマン・カズンズの『笑いと治癒力』(1976年)でした。49歳の時に強直性脊椎炎を患い、痛みのために歩行もできず、担当の医師から元の状態に戻る可能性は500分の1と宣告されたカズンズでしたが、笑いを取り入れた治療を開始したところ、なんと数ヶ月後には職場に復帰するまでに回復したのです。その後、現在に至るまで、笑いが免疫系や内分泌系、循環器系などに良い効果をもたらすことが、次々と報告されています。
まさに「笑う門には福来る」。どうぞ落語を聴いて大いに笑ってください。そして、この困難な状況を笑顔で乗り越えていきましょう。
さて、2022年度の落語会ですが、今年も3回、5月15日(日)、7月9日(土)、10月16日(日)に開催します。
第1回の出演者は桂宮治さん、三遊亭遊子さん、林家あずみさんです。日本テレビ『笑点』の新レギュラー・メンバーとなった宮治さん、TBS『オールスター感謝祭』のマラソンで優勝してネットを炎上させた遊子さん、林家たい平師匠の一番弟子で三味線漫談のあずみさん。勢いに乗る三人の高座に触れれば、元気になること間違いなし!です。
第2回は9月21日からの真打昇進が決まっている春風亭一蔵さん、柳亭市弥さん、入船亭小辰さんの同期三人会。念願の三人での真打昇進です。さらに、市弥さんは「柳亭小燕枝」、小辰さんは「入船亭扇橋」という大名跡を、それぞれ八代目、十代目として襲名します。真打昇進ならびに襲名の前祝いですので、皆様お誘いあわせの上、ぜひ賑々しくおつめかけください。
第3回の出演者は春風亭柳枝さん、春風亭昇也さん、柳家緑太さんです。昨年、真打に昇進したばかりなのにすでに大人物の風格が漂う柳枝さん、宮治さんの次の『笑点』メンバーはこの人ではないかと噂される昇也さん、「ラップで落語」や「おしゃべり緑太の会」など独自の道を歩み続ける緑太さんと三者三様。さて、どうなることか、乞うご期待。
ご覧のように、今年も魅力的な顔ぶれが揃いました。お客様の安全、安心の確保を第一に、換気や消毒など、感染予防・拡散防止には万全を期しておりますので、1回とは言わず2回、3回と続けて足をお運びください。皆様のご来場、心よりお待ちしております。(宮 信明)
〈第1回〉桂宮治・三遊亭遊子・林家あずみ 三人会 宮信明セレクションvol.12
- 出演:桂宮治、三遊亭遊子、林家あずみ、宮信明
- 日時:2022年5月15日(日)14時開演
- 会場:新井ふれあい会館 ふれあいホール
- 入場料:大人2,000円、高校生以下500円 ※未就学児の入場はご遠慮ください。
- チケット発売日:4月2日(日)10時より販売開始。※電話予約は発売初日13時より受付。
- チケット販売所:妙高市文化ホール 受付窓口
- 主催:(公財)妙高文化振興事業団
〈第2回〉春風亭一蔵・柳亭市弥・入船亭小辰 真打昇進前祝三人会 宮信明セレクションvol.13
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出演:春風亭一蔵、柳亭市弥、入船亭小辰、宮信明
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日時:2022年7月9日(土)14時開演
- 会場:新井ふれあい会館 ふれあいホール
- 入場料:大人2,000円、高校生以下500円 ※未就学児の入場はご遠慮ください。
- チケット発売日:5月15日(日)10時より販売開始予定
- チケット販売所:妙高市文化ホール 受付窓口
- 主催:(公財)妙高文化振興事業団 0255-72-9411
〈第3回〉春風亭柳枝・春風亭昇也・柳家緑太 三人会 宮信明セレクションvol.14
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出演:春風亭柳枝、春風亭昇也、柳家緑太、宮信明
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日時:2022年10月16日(日)14時開演
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会場:新井ふれあい会館 ふれあいホール
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入場料:大人2,000円、高校生以下500円 ※未就学児の入場はご遠慮ください。
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チケット発売日:7月9日(土)10時より販売開始
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チケット販売所:妙高市文化ホール 受付窓口
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主催:(公財)妙高文化振興事業団 0255-72-9411
〈出演者プロフィール〉
◆桂宮治(かつら みやじ)
落語家。公益社団法人落語芸術協会所属。1976年、東京都品川区出身。2008年2月、桂伸治に入門。前座名「宮治」。2012年3月、二ツ目に昇進。昇進後わずか半年でNHK新人演芸大賞(落語部門)の大賞を受賞。にっかん飛切落語会最優秀賞(2年連続)、国立演芸場「花形演芸会大賞」銀賞ほか受賞歴多数。無条件に楽しい、サービス精神満点の爆笑派。2021年2月、落語芸術協会所属の落語家としては、春風亭昇太以来29年ぶりに抜擢で真打に昇進。2022年1月には『笑点』の新メンバーに選ばれ、大きな話題となった。
◆三遊亭遊子(さんゆうてい ゆうこ)
落語家。公益社団法人落語芸術協会所属。1988年、東京都東久留米市出身。2012年4月、 三遊亭遊三に入門。同年6月、前座となる。前座名「遊松」。2016年6月、二ツ目に昇進。「遊子」と改名。2021年3月には、『オールスター感謝祭’21春』(TBS)の「東京ドイツ村ミニマラソン」に出場し、女子1万メートルの日本記録保持者である新谷仁美らを破って優勝、世間を大いに騒がせた。寄席や落語会のほか、舞台やテレビなど幅広い活躍を見せている。
◆林家あずみ(はやしや あずみ)
三味線漫談家。一般社団法人落語協会所属。京都府京都市出身。2002年、日本テレビの恋愛トークバラエティ番組『恋のから騒ぎ』に出演。2010年6月には、リポーターとして出演していた『テリー伊藤のってけラジオ』で共演した林家たい平に入門。長唄の三味線を杵屋長桂之に師事。高座で弾き唄う端唄、小唄、俗曲の唄と三味線、さまざまな知識・技術を花季彌生に師事する。2014年6月、三味線漫談家としての前座修行を終了。寄席や落語会を中心に、華やかで賑やかながらも切れ味鋭い毒舌で笑いを誘っている。
◆春風亭一蔵(しゅんぷうてい いちぞう)
落語家。一般社団法人落語協会所属。1981年、東京都練馬区出身。2007年8月、春風亭一朝に入門。2008年4月、前座となる。前座名「朝呂久」。2012年11月、二ツ目に昇進。「一蔵」と改名。前橋若手落語家選手権優勝、北とぴあ若手落語家競演会奨励賞受賞など優勝歴・受賞歴多数。「気合い! 根性! ヨイショ!」がモットー。明るくて、パワフルな落語で、聴き手をぐいぐいと笑いの渦へと巻き込んでいく。2022年9月21日より市弥改メ小燕枝、小辰改メ扇橋とともに真打に昇進予定。
◆柳亭市弥(りゅうてい いちや)
落語家。一般社団法人落語協会所属。1984年、東京都世田谷区出身。2007年12月、柳亭市馬に入門。2008年7月、前座となる。前座名「市也」。2012年11月、二ツ目に昇進。「市弥」と改名。2018年、北とぴあ若手落語家競演会大賞受賞。いささかぶっきらぼうながらも、天性の明るさと親しみやすさで、日本テレビのニュース・情報番組『news every.』のリポーターとしても活躍。2022年9月21日より一蔵、小辰改メ扇橋とともに真打に昇進予定。八代目「柳亭小燕枝」を襲名することが決まっている。
◆入船亭小辰(いりふねてい こたつ)
落語家。一般社団法人落語協会所属。1983年、東京都豊島区出身。2008年2月、入船亭扇辰に入門。同年9月、前座となる。前座名「辰じん」。2012年11月、二ツ目に昇進。「小辰」と改名。前橋若手落語家選手権優勝、国立演芸場「花形演芸大賞」銀賞、金賞受賞、北とぴあ若手落語家競演会大賞受賞など優勝歴・受賞歴多数。将来の名人候補との呼び声も高い古典の本格派。2022年9月21日より一蔵、市弥改メ小燕枝とともに真打に昇進予定。十代目「入船亭扇橋」を襲名することが決まっている。
◆春風亭柳枝(しゅんぷうてい りゅうし)
落語家。一般社団法人落語協会所属。1981年、東京都目黒区出身。2006年4月、春風亭正朝に入門。同年11月、前座となる。前座名「正太郎」。2009年11月、二ツ目に昇進。さがみはら若手落語家選手権優勝、北とぴあ若手落語家競演会大賞受賞、読売杯争奪激突!二ツ目バトル優勝など優勝歴・受賞歴多数。2021年3月、真打に昇進し、大名跡「春風亭柳枝」を九代目として襲名した。耳あたりの良い声と小動物のような愛くるしい表情、派手で陽気ながらも品のある高座で多くの観客を魅了する。
◆春風亭昇也(しゅんぷうてい しょうや)
落語家。公益社団法人落語芸術協会所属。1982年、千葉県野田市出身。2001年、漫才コンビ「メロンソーダ」を結成。2007年、「メロンソーダ」を解散。2008年、春風亭昇太に入門し、落語家に転身。前座名「昇也」。2013年1月、二ツ目に昇進。読売杯争奪激突!二ツ目バトル優勝、彩の国落語大賞受賞、北とぴあ若手落語家競演会大賞受賞など優勝歴・受賞歴多数。2022年5月、真打に昇進。落語はもちろん、大喜利や司会もできる万能派。BS日テレ『笑点特大号』の若手大喜利にもレギュラー出演している。
◆柳家緑太(やなぎや ろくた)
落語家。一般社団法人落語協会所属。1984年、大分県玖珠町出身。2009年11月、柳家花緑に入門。2010年5月、前座となる。前座名「緑太」。2014年11月、二ツ目に昇進。2018年、北とぴあ若手落語家競演会奨励賞受賞。柳亭市童とともに落語をラップにした「ラップで落語」(YouTube)や、長いマクラと一席の落語が癖になる「おしゃべり緑太の会」(渋谷らくご)が好評を博している。優れたリズム感と高い演技力で、音楽のように心地よい落語を聴かせてくれる。。
◆宮信明(みや のぶあき)
京都芸術大学准教授。1981年、大阪府大阪市出身。慶應義塾大学文学部卒業。立教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。早稲田大学演劇博物館助手、助教、講師を経て現職。専門は、幕末から明治期の芸能及び文化。2016年に開催された展覧会「落語とメディア」では企画監修をつとめた。著書に『昭和の落語名人列伝』(淡交社、2019年)ほか。話芸の変遷や社会と芸能との関わりなどについて研究している。
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