MYOKO SKOOL vol.7 喪服のテルプシコラー
越智雄磨さん(東京都立大学准教授/舞台芸術研究、身体論)と企画するダンスイベント「MYOKO SKOOL」。シリーズ7年目の今回は、世界的な注目を集める新進気鋭のダンサー・中間アヤカさんの招聘が実現しました。全6日間の日程で、公募キャストとともに妙高で創作するダンス作品「喪服のテルプシコラー」〈全2幕〉を上演します。
終演後に中間アヤカさんと越智雄磨さんによるポスト・パフォーマンス・トークを併せて開催します。
・日時:2024年9月22日(日)14時開演 (受付開始13時20分~、開場13時40分~)
・会場:妙高市文化ホール ※公演当日の入場口は、公演前日までに公式ウェブサイトとSNSにてお知らせします。
・チケット発売日時:8月10日(土)10:00~
・チケット料金:1,000円(全席自由) ※チケット好評発売中!
・チケットお取り扱い:妙高市文化ホール窓口(8:30ー17:00)、予約フォーム(当日精算。受付は9月21日(土)17時まで。)
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1)パフォーマンス:『喪服のテルプシコラー』〈全2幕〉
構成・演出:中間アヤカ
出演:喪服のテルプシコラーたち、清水登志子
2)ポスト・パフォーマンス・トーク
登壇:越智雄磨、中間アヤカ
メッセージ:
ダンスという現象は、現れたその次の瞬間たちまち消え去ってしまう。意味も求めず、シャボン玉のように刹那的な一瞬にまた出会いたいという一心で、踊り続けてきたような気がします。ダンスの誕生を迎えるためには、何度も練習したりして、ある程度の時間をかけることが多いです。しかし私たちは、そうして必死に産んだダンスの死をどのように送ってあげられるのでしょうか?
まずは、バレエの基礎的な動きをモチーフに、それをひたすら繰り返すことから始めます。モチーフがモチーフのままではいられないくらいに。最終日には、喪服を着て(文化が違えばその姿かたちもそれぞれでしょう)、ダンスとして送り出してあげたいと思います。生まれて初めて踊る人も、これまでずっと踊ってきた人も、同じ日、同じ時間に、同じ舞台に立ちます。短いようで長い人生をいつか振り返った時、私たちの身体に到来した無意味で、ヘンテコで、美しい瞬間を思い出し、笑い合えますように。(中間アヤカ)
国内外の第一線で活躍するアーティストを妙高市に迎えてダンス・ワークショップを行ってきたMYOKOSKOOLも7回目を迎えることになりました。今年はダンサー・振付家の中間アヤカさんをお招きします。中間さんの代表作『フリーウェイ・ダンス』を初めて観た時、家族や友人など身近な人たちのダンスの記憶を振付として扱う中間さんの発想のユニークさに驚き、観客との関係の中から即興的に次々と紡ぎ出されるダンスに鮮烈な印象を受けました。作品の根底にみえるのは、どんな身体も排除しないような中間さんのやわらかでスケールの大きな眼差しです。これが偶然性も異物もなんでも受け入れる不思議で柔らかな空間を作り出していたように感じられたのです。この作品は日本で公演された後、あっという間にパリやブリュッセルの著名な美術館やフェスティバルにも招聘されたのですが、それは中間さんが作り出すような記憶や体験を通じて他者とつながっていく「場」が今の世界に必要とされているということの証なのではないかと思います。
ダンスは、はかなく一瞬で消え去る芸術です。しかし、中間さんは心踊るような「ダンス」の瞬間を捉えることがまず信じられないほど上手です。さらにその瞬間をその場に居あわせた人たちとも深いレベルで共有することができる稀有なアーティストです。今回のMYOKOSKOOLはワークショップを通じて、参加者の方々とダンス作品『喪服のテルプシコラー』(仮題)を創る予定と伺っています。テルプシコラーは踊りを司るギリシャの女神の名前ですが、中間さんと妙高市の皆さんとの出会いの中に、どんな踊りの神様が舞い降りてくるのでしょうか。今、ここにしか存在し得ない奇跡的なダンスがきっと生まれるはずだと楽しみにしています。(越智雄磨)
プロフィール:
中間アヤカ (Ayaka NAKAMA)
別府生まれ、神戸在住。英国ランベール・スクールでバレエとコンテンポラリーダンスを学んだ後、文化庁・NPO法人DANCE BOX主催「国内ダンス留学@神戸」1期に奨学生として参加。これまでに黒沢美香、contact Gonzo、チェルフィッチュ等の作品に出演。ダンサーとしてキャリアを始め、近年は自身の作品創作に積極的に取り組んでいる。「鑑賞」を超える「体験」として、観客の身体の記憶に結びつくような複雑な要素を用いる多孔的な作品が特徴。「ダンスとしか呼ぶことのできない現象」を追い求め、それが現れる瞬間を他者と共有するための「仕掛け」を創り出すことに挑戦している。第16回神戸長田文化奨励賞受賞。セゾン文化財団2024年度セゾン・フェロー。
越智雄磨 (Yuma OCHI)
東京都立大学人文社会学部准教授(舞台芸術研究、身体論)。日本学術振興会特別研究員などを経て現職。早稲田大学坪内博士記念演劇博物館においてコンテンポラリーダンスをテーマとした展覧会「Who Dance? 振付のアクチュアリティ」のキュレーションを担当するほか、妙高市文化ホールで毎年実施されているダンス企画MYOKO SKOOLの企画に関わる。著書に『コンテンポラリー・ダンスの現在 ノン・ダンス以後の地平』(国書刊行会、2020 年)、共著に『アンチ・ダンス 無為のコレオグラフィ』(水声社、2024 年)、論文に「Antibodyとしてのダンス. コンタクト・ゴンゾ『訓練されていない素人のための振付コンセプト』3部作を巡って」などがある。
MYOKO SKOOL vol.7 表.PDF MYOKO SKOOL vol.7 裏.PDF
中間アヤカが妙高で創作上演するダンス作品の出演者を募集します!
越智雄磨さん(東京都立大学准教授/舞台芸術研究・身体論)と企画しているダンスイベントMYOKO SKOOL 。
シリーズ7年目の今回は、世界的に注目をあつめる新進気鋭のダンサー・中間アヤカさんの招聘が実現いたしました!
全6日間の日程でダンス作品「喪服のテルプシコラー」(仮題)を創作して、最終日にメインプログラムとして上演します。
ダンスのジャンルや経験などは不問です。中間さんとともに作品をつくり、出演してくださる皆さまを募集しています。
創作作品
『喪服のテルプシコラー』 構成・演出:中間アヤカ
公演日:2024年9月22日(日)
会場:妙高市文化ホール
創作日程
会場:妙高市文化ホール
1日目 9月 7 日(土)12時ー16時
2日目 9月 8 日(日)12時ー16時
3日目 9月14日(土)12時ー16時
4日目 9月15日(日)12時ー16時
5日目 9月21日(土)12時ー17時
6日目 9月22日(日) 作品上演日
※全6日間の期間中に越智雄磨さんによるレクチャーと、特別講師によるワークショップも予定しています。
対象
18歳(成人)以上、シニア大歓迎。
バレエをテーマに扱いますが、ダンス経験やジャンルは不問です。
原則全日程に参加・出演できる方。(すべての日程に参加できない方は応相談)
※お申し込みいただいた方は全員出演できます。
参加料
3,000円(保険料込み)
申込方法
.QRコード リンク先の申込専用フォームから申し込む。
.妙高市文化ホール受付窓口(8:30-17:00)で申し込む。
↑参加申込フォーム
申込締切日 9月1日(日) ※受付は終了いたしました。お申し込みありがとうございました。
主催・お問い合わせ・お申し込み先:(公財)妙高文化振興事業団 0255-72-9411
「喪服のテルプシコラー」 出演者募集_表.PDF 「喪服のテルプシコラー」 出演者募集 裏.PDF